クリスマスの定番ケーキといえば、ブッシュドノエルを思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか?
ですが、ブッシュドノエルとロールケーキの違いってなんだろうと思う方もいるのではないでしょうか。見た目はほとんど一緒なのに、ブッシュドノエルの方がなんだか特別感がありますよね。
そこで今回は、ブッシュドノエルとロールケーキの違いについてまとめました。
ブッシュドノエルはどんなケーキ?
まず、ブッシュドノエルはフランス発祥のロールケーキの一種です。
フランス語で “bûche de Noël” と書き、”bûche” は「丸太、木」を “Noël” はクリスマスを意味し、直訳すると「クリスマスの薪」という意味になります。
そしてブッシュドノエルとは主にロールケーキの表面をチョコレートクリームやココアクリームを塗り、薪や樹木のように、クリームの表面をフォークなどで模様を付けたケーキです。
お店によっては、粉砂糖を振りかけて雪に見立てたり、キノコや小屋などを砂糖菓子でデコレーションしたものや、チョコレートが苦手な方に向けて、ホイップクリームで白くデコレーションしたものもあります。
なぜ薪や樹木のように見立てたケーキにしたのか?
次に、なぜブッシュドノエルは樹木のような見た目で作られるのでしょうか。この理由には、諸説あるようです。
理由①冬至祭で燃やす丸太をかたどった
北欧では、昔クリスマス時期になると神に捧げる儀式として、大きな丸太を何日も焼くことが行われていました。これはユール(冬至祭)と呼ばれており、ユールで燃やしていた丸太はユールログと呼んでいました。
このユールでできたユールログの灰は、無病息災や、畑の土がよくなるなど豊作や健康を祝うための縁起物とされていました。
しかし、19世紀ごろには文化の発展によって暖房器具が普及し、わざわざ暖を取る目的で薪を燃やすことがなくなってきました。
そのため、縁起物としての意味合いを持つユールログに見立てたケーキを作り、伝統を引き継いだとされる説があります。
理由②キリスト生誕を祝うため
キリストの生誕を祝い、暖炉に薪をくべて燃やし続けたことから、ブッシュドノエルのケーキも薪や樹木のように作られたという説もあります。これも、暖房器具の普及によって本物の薪を燃やす、ということがなくなったからだと考えられます。
上記のように、どの説が有力なのかは定かではないのですが、クリスマスケーキ=丸太を模したケーキには様々な意味合いを持っている事がわかります。
日本でも年末年始の厄払いなどと同じように、何かしらの宗教的な意味合いを持つのかもしれません。
ロールケーキとは
ロールケーキは皆さんもご存知のように、薄く焼いたシートのようなスポンジケーキの上に、ホイップクリームやフルーツなどを乗せ、巻いた円柱型のケーキの事を指します。
デザインや味は問わないので、季節に合わせたフルーツが乗ったりといろんな種類がありますよね。
ブッシュドノエルとロールケーキの違い
ブッシュドノエルとは、フランスのクリスマスケーキという伝統的な意味合いを強く持っている、ロールケーキを薪や樹木に見立ててデコレーションされたケーキの事を指します。
ロールケーキは、ブッシュドノエルと似たような見た目のケーキで、円柱状のケーキをまとめて呼びます。